ユングが分析した精神構造
こんにちは。ナビゲーターのugatsuです。
スイスの精神科医・心理学者で、深層心理を研究し、分析心理学を創始したカール・グスタフ・ユングは、人間の精神の構造を次のように考えました。
意識と無意識がある…というのは、フロイトと同じだったのですが…。
フロイトが、個々人の中に、意識と無意識を持っているのに対し…。
ユングは、無意識の下層に、個を超えて全体で繋がっている部分があると分析したんですね。
この「より全体」と繋がっている無意識が『集団的無意識』で、「普遍的無意識」と呼ぶこともあります。
この集団的無意識の中には、人類、あるいは他の動物が進化の過程で積み上げてきた記憶の全てが全て入っている…とユングは言っています。
つまり…。
ガリレオやニュートン、アインシュタインとい行った天才的科学者や、ナポレオン、チンギス・ハン、信長といった英雄などなど、歴史上の偉人の記憶も、全てが集団的無意識の中に入っているわけです。凄いっ!
ユングは「集合的無意識とは心全体の中で、個人的体験に由来するのではなく、したがって個人的に獲得されたものではないという否定の形で、個人的無意識から区別されうる部分のことである」「集合的無意識の内容は、もっぱら遺伝によって存在している」と定義しています。
ユングは、この集合的無意識で、ジークムント・フロイトの精神分析学では説明の付かない深層心理の力動を説明したんですね。
ちなみに…。
集団的無意識は、厳密にいうと時空を超えているのですが、イメージとしては、階層に分かれてて、深層に行けば行くほど高次の意識が存在する…という構造になっています。
図にすると、こんな感じですかね。
これが、ユングが分析した意識と無意識(潜在意識)の構造と機能。
このblog、ちょっと小難しい説明が続いていますが…。
これに、フロイトが分析した、心の3つの領域を加えると、心の構造と機能の全体が理解でき、そうすると、潜在能力を引出す潜在意識の使い方が見えてきますからね。
ワクワクしながら、もう少しだけお付き合いくださると嬉しいです。はい。